認知症の治療ガイド

-漢方薬・リスト-

漢方薬は、自分の証に合ったものをお選び下さい。

「証」とは体力、体質、症状などから患者さんの状態を総合的に観察した診断結果のことです。

  • 実証は生理機能が高まった状態を意味して、外見は健康そうに見えます。
  • 虚証は体力がなく、生理機能が衰え、抵抗力も低下した状態を意味します。
  • 中間証は実証または虚証のどちらも偏らず、それぞれの特徴を半分ずつもつ場合を意味します。

「証」の判定は証の自己判定テストご利用ください。

実証

  • 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
    認知症、脳血管障害、神経症などに用いられます。のぼせ、顔の赤み、目の充血、不眠、頭痛、動悸、イライラ、めまい、口渇、吐き気、みぞおちや胃のつかえ感などがみられる場合に有効です。黄連や黄ごん(おうごん)には、不安などの精神症状を改善したり、充血や炎症を抑える効果があります。

中間証

  • 釣藤散(ちょうとうさん)
    慢性的な頭痛に用いられます。血管拡張作用があり、中年以降の人の高血圧や動脈硬化の改善に効果があります。

虚証

  • 抑肝散(よくかんさん)
    認知症にともなう不眠や神経症に用いられます。寝つきが悪い、神経過敏、興奮しやすい、怒りっぽい、まぶたや顔の筋肉のけいれんなどがある場合に効果があります。
  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
    おもに女性の貧血、更年期障害などに用いられます。足腰の冷え、貧血、疲労感、血行不良、下腹部痛などがある場合に有効です。
  • 加味帰脾湯(かみきひとう)
    認知症にともなう不眠や精神症状のほか、神経症、貧血、自律神経失調症の改善に用いられます。精神不安、動悸、寝汗、疲労倦怠などがある場合に効果があります。
  • 加味温胆湯(かみうんたんとう)
    不眠やうつ症状、物忘れによいとされ、とくに軽度の認知症に有効とされています。保険適用漢方薬には含まれない、一般用漢方処方です。

漢方薬の解説


スポンサードリンク


↑ トップページ